【連載】キャンピングカーで「日本列島RVパークの旅」②
キャンピングカーや車中泊仕様車でどこに泊まれるのかというと、道の駅や有料道路のパーキングを連想しがち……。でもこれらの場所は、休憩のための仮眠はオッケーでも宿泊できる場所ではありません。そこで利用したいのが、RVパーク。キャンピングカーの製造メーカーやディーラーで構成される日本RV協会が設置を進める「快適で安心して車中泊できるスペース」のことで、入浴施設やトイレ、電源設備などが備わります。実際にオートキャンパー WEB編集部が全国各地のRVパークに実際に泊まってその魅力をお伝えします。なお、2023年6月現在、日本全国にRVパークは329カ所ほど存在しています。
南房総でゆったりとした時間を過ごしたい人におススメ
千葉県、南房総の玄関口でもある富津館山道路の終点、富浦IC。インターチェンジを下りて国道127号(館山バイパス)ではなく、海岸沿いを走る127号の旧道「内房なぎさライン」を南下すること約2.5kmの位置にあるのが今回紹介する「CAMPGROUND BREEZE TATEYAMA」。インターからパークまでの道中、買い物をするならインター目の前にある「房総の駅とみうら」か、那古船形駅のそばにあるローカルスーパー「ODOYAおどや」がいい。
「内房なぎさライン」を走行していると目に飛び込んでくる大きなコンテナがパークの目印。コンテナ手前が駐車場で反対側の土地にキャンプサイトが広がる
パークは以前「BREEZE Family Camp」として運営されていたのだが、2023年2月28日にリニューアルし、キャンプ場のほかRVパークも併設された。
内房なぎさライン「那古海岸」交差点の近くにあり、目印となるブルーの大きなコンテナがあるので見過ごすことも少ないだろう。
海沿いのロケーションと海外のRVパークを感じさせる充実施設が魅力
施設は手ぶらでもキャンプが楽しめる大型で開放的なBELLテントが常設する電源付きの「ウッドデッキサイト」をはじめ、電源付きの「グリーンサイト」。キャンピングカーが乗り入れできる電源付き「オートキャンプサイト」に最近人気の「ソロキャンプサイト」、日帰り専用の「BBQサイト」など、さまざまなキャンプスタイルに合ったサイトを用意。
「グリーンサイト」は手ぶらはもちろん、テントの持ち込みにも対応
日帰り派にも人気の「BBQサイト」。電源付きで気軽にバーベキューが楽しめる
RVパークについては4区画を用意し、サイズについても8×8mと一般的な区画よりも余裕たっぷり。施設脇に駐車場もあり、トレーラーの利用も可能。もちろん、サイドオーニングや車外でのイスやテーブルの利用もできる。キャンプサイトとRVパークは同じ敷地だが、サイトごとにエリアが隔てられているため、ドアの開閉音などに気を遣うことも少ない。パーク内での焚き火やBBQについては別途1100円で利用が可能となっている。
訪れてまず驚いたのが設備の充実度。管理棟ではちょっとしたキャンプグッズや薪が販売されており、ミニセグウェイやスポーツグッズを無料でレンタル。また、屋外遊具やキッズドームなど、ファミリーで利用する際も楽しめるグッズが盛りだくさん。海沿いには防音・防風を兼ねたコンテナが設置されており、この上は展望台になっていて、海を眺めるのに最適。特筆すべきは、炊事棟やシャワー&トイレルームなどが清潔なのはもちろんのこと、広々として使いやすく海外のRVパークのような開放感と利便性を兼ねそろえているのはこのパークならではの魅力。想像を上まわる快適さに数日滞在したくなったほど。
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管理棟には自販機のほか、シャワーやトイレルームが入る
すべり台やブランコ、丸太橋にトランポリンなど、遊具ももりだくさん炊事棟は3方向から出入りできるようになっており、中央に調理台を配置。壁には流しのほか、電子レンジや冷蔵庫、調理器具にゴミ箱などが備わる。シャワールームには脱衣所にエアコンを完備しパウダールームもあって快適