2023年デビューしたキャンピングトレーラーの中から注目モデル13選を紹介
キャンピングカーの中でも圧倒的に維持費が安く、車両の耐久性が高くて長持ちするのがキャンピングトレーラー。2023年は国産モデルも多数登場してにぎやかなシーンとなった。国産&輸入モデルから注目車両を紹介していく。
けん引免許不要のコンパクトモデルが大豊作
レナ3.6/ウマルサン
メリットがいっぱいのキャンピングトレーラーだが、引っ張るにあたりけん引免許を取らなければならないというのが大きなハードルだった。しかし実は車両重量が750kg以下のキャンピングトレーラーなら、普通乗用車の免許だけで引っ張ってOKなのだ。
この750kgモデルが増えたことで、近年のキャンピングトレーラーシーンは活況を呈している。
もちろん重量を750kg以下におさえるということはそれなりにコンパクトなサイズになり、装備もフル装備の豪華版というわけにはいかないが、それでも家族4人でじゅうぶん使えるよう各社工夫を凝らしている。
ここではそんなけん引免許不要のコンパクトモデルから、慣れてきた人向けのけん引免許必要な本格モデルまで一挙紹介。
インディアナ300シリーズ/インディアナRV【けん引免許不要】
日本キャンピングトレーラーのパイオニアが手がけたこだわり日本仕様
インディアナ300は古くからキャンピングトレーラーを輸入してきたインディアナRVが、満を持して自社の名前をつけた小型キャンピングトレーラーのシリーズだ。
ポーランドのニワドーという小型キャンピングトレーラー製造が得意なメーカーのモデルがベースで、入り口を左側につけかえたり暖房装置を日本向け仕様にしたり、徹底的に日本ナイズし国内導入された。
2人旅ならインディアナ300Tがオススメ。コンパクトだが2人で寝られるベッド、クローゼットもついている充実の収納、キッチン、トイレもつけられるマルチルームと一通りの装備がきちんと納められている。
インディアナ300Tからクローゼットを少し小さくし、その分ベッドスペースを拡大したのがインディアナ300TL/SL。こちらは300Tと同等の装備を持ちつつ、就寝人数3人を可能にしている。TLとSLの違いは車外にあり、トレーラーの外部収納庫が独立したトランクの形状になっているのが300TL、ボディと一体型になっているのがSLだ。
こちらがインディアナ300TL。車両の前にころんとしたトランクがついているこちらが300SL。トランクがボディに収納されている。空気抵抗はこちらの方がよさそう。これから紹介する300SNも見た目は同じ
インディアナシリーズ4台目からは、レイアウトががらっとかわる。インディアナ300SNは2段ベッドがついて家族4人が寝起きできるモデルだ。
2段ベッド上段からの300SNの車内を眺める
写真左手に見えているのはクローゼット。トイレがつけられるマルチルームはなくなったが、かわりに2段ベッドが選べる。テーブルスペースもベッドにできるので、合わせて4人が寝られるのだ。もちろん2人旅でも、テーブルをそのままにして寝られるのでメリット大。
インディアナ300SNの2段ベッド。ダウンライトが旅情テンションをあげてくれる
最後に紹介するのは2段ベッドもマルチルームも全部乗せしたインディアナ300SF。シリーズで唯一、入り口を車両最後部に変えることでスペースを作り出した。「全部乗せならこれ一択じゃない?」と思うかもしれないが、ぎゅっと詰めた分2段ベッドの長さなど、各所がコンパクトになっている。
インディアナ300SFはシリーズ中唯一の車体後部にドアを備えるモデルだ
人数やニーズに合わせて複数ラインナップがそろったインディアナ300シリーズ。選ぶ楽しさが生まれた。
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トレイルワークス Mini/ケイワークス【けん引免許不要】
久々に出た国産のけん引免許不要キャンピングトレーラー
自らキャンピングトレーラーを引っ張りキャンプ泊もするという黒田社長率いるケイワークスが、長年の試行錯誤のすえに生み出したのがこのトレイルワークス ミニ。国産キャンピングトレーラーしかもけん引免許不要モデルということで大きな話題を呼んだ。
ケイワークスらしい上質感ある家具をコンパクトに配置し、電子レンジや冷蔵庫、リチウムイオンバッテリーを標準装備。オプションでルームエアコンもつけられる。アルミを活かした外観もスタイルがあって良い。
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シェルターアウトバック/KIP【けん引免許不要】
走行性能重視の低い車高&ポップアップルーフで広々室内を実現
様々な輸入キャンピングトレーラーを扱うトーザイアテオが2023年に導入したのがオランダのKIP社のシェルター アウトバック。KIPのモデルは走行性能も重視し車高をおさえた形状が特徴で、室内で過ごすときはポップアップルーフをあげれば高さのある広々空間に。悪路も突き進める、ワイルド感ある外観も素敵だ。
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グランドクロス GX350/タコス【けん引免許不要】
たくさん積めて4人で寝られる国産キャンピングトレーラー
楽しいクルマをいつも提案してくるタコスが作った国産キャンピングトレーラーは、車両後部がずどんと開く大型ハッチが特徴。関採用のフックも床に設けられ、自転車やバイクも積めてしまう。折りたたみ式の2段ベッドや防水パンつきマルチルームなど考えられるものすべてを詰め込み、斬新なアイデアのレイアウトですべてを成立させた。
2024年2月のジャパンキャンピングカーショーにはフルモデルチェンジ版も出展予定だ。
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レナ3.6/ウマルサン【けん引免許不要】
丸く可愛いデザイン、トルコの新星あらわる
ころんとかわいらしい丸いボディが特徴のレナ3.6は、トルコのウマルサンというメーカーのものだ。室内は外装同様にFRPで作られており、清潔感と耐久性は折り紙つき。FRPは軽量なので、ボディサイズはほかのけん引免許不要モデルより大きめだが重量が750kg以下におさまっているのだ。
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タブ ティアドロップ キャンパー320S/エヌユーキャンプ
ティアドロップ型キャンピングトレーラーのアイコンが復活!
いまほどネオクラシック的なものが流行っていなかった2000年代にドイツのタバートがリリースに世界に衝撃を与えたティアドロップ型キャンピングトレーラー、スモールエッグ。その伝統の形が2020年代にアメリカ、エヌユーキャンプ社により復活した。
当時のスモールエッグよりサイズは大きく、装備はフル装備に。重量の関係でけん引免許は必要になるが、空気抵抗の少ないボディ形状もあり、初心者でも引っ張りやすいだろう。
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スプライト クアトロFB/スイフト
イギリス生まれの4ベッド6人就寝キャンピングトレーラー
窓が大きく開放感あふれるリビングが美しいイギリス・スイフト社のスプライト クワトロFBは全長8mの本格モデル。広い室内に2つのテーブルスペース、4つのベッドが用意され、6人が寝起きできる。トイレやシャワーなど生活に必要なものはすべて取り揃えられ、イギリスらしくキッチンにはガスオーブンまでついている。
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エリバ ツーリング530/ハイマー
欧州最高峰ブランド・ハイマーの最新モデル
欧州最高峰ブランド・ハイマーの歴史そのものと言って良いのがこのキャンピングトレーラー、ツーリングシリーズ。歴史に裏打ちされた高い品質と仕上がりは老舗ならでは。ポップアップルーフにより空間が一気に広くなるのも感動的。歴史あるモデルだがインテリアの質感や装備は最先端で、世界のスタンダードを感じられる。
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エリバ フィーリング470/ハイマー
ツーリングシリーズより大きさがありゆとりもUP
ハイマーのキャンピングトレーラーはさきほど紹介したツーリングシリーズ、高級モデルのノバシリーズがあり、このフィーリングシリーズは両者の中間にあたる。ツーリングシリーズより大きく室内にゆとりを持ちつつも、ツーリングシリーズ同様ポップアップルーフもついている。
内外装とも先進的なデザインで圧倒的な存在感。ポップアップルーフがベッドルームになるため、最大6〜7人と、これまで紹介してきたなかで最大の就寝人数を誇る。
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ここまで13タイプのキャンピングトレーラーを紹介してきた。けん引免許不要の2人旅モデルから、最大7人就寝可能な本格タイプまで様々だ。オートキャンパーwebではほかにも注目キャンピングトレーラーを多数紹介しているので是非キャンピングカーカタログもチェックしてほしい。
キャンピングトレーラーをけん引しての試乗体験や、けん引免許の取得を支援してくれる販売店もある。もちろん自分が乗っているクルマでトレーラーが引けるかという相談にも乗ってくれるので、気になるモデルがあったら相談してみよう。