【ジャパンキャンピングカーショー直前情報】VANTECHの露木さんと話す、キャンピングカーと作るちょっと先のちょっといい未来の話。
キャンピングカーというと、どんな使い方やシーンを想像するだろうか。クルマ旅やバンライフ、キャンプ、アウトドアさまざまな「非日常」の楽しいシーンを思い浮かべる人もいるだろう。今回は少し視点変えて、これからちょっと先の未来にキャンピングカーと作れるかもしれない世界の話をしてみよう。
キャンピングカーで日本中を走ってわかったこと
ZiLシリーズでおなじみ、VANTECHの広報部長で、公式YouTubeチャンネルVANTECH TVを通じてキャンピングカーの楽しみ方や使い方を紹介している露木さん。仕事で日本全国をキャンピングカーで旅しながら、キャンピングカーで長い時間を過ごしている。今回はそんな露木さんとキャンピングカーとのちょっと先の未来の話をしてきた。
キャンピングカーの快適性
キャンピングカーで長い時間を過ごすなか、露木さんがより実感したこと、それはキャンピングカーの快適性とそれによって生まれる有用性。
まずは快適性の話から。キャンピングカーは寝泊まりするのに必要十分な快適性を持っているクルマだ。それを実現するために天井から壁からしっかり断熱されて、それにより静寂性もある。そしてテーブルと座るスペースがあるダイネットがあるモデルも多いが、このダイネットにはタブレットやパソコン、メモ帳を広げてWEBミーティングをするにも申し分ないくらい広さが充分ある。そのほか日本の気候に合わせて、ルームエアコンやクーラーといった空調設備を備えるクルマも多くなってきた。これも快適性の向上につながる。
さらに窓にもポイントが。人通りのあるパブリックな場所も多い駐車場や車中泊場所では、外からの視線をさえぎるシェードが活躍。網戸も装備しているなら外の空気を感じたり、換気したりもできる。もし窓の外が海や山、空気がおいしい場所であれば、その窓から入ってくる風の気持ちよさは想像に難くない。
このあまりに快適でプライベートな空間。その空間とともに移動して生活して、仕事もこなしていくなか、露木さんもついつい車内で時間を忘れて作業に没頭してしまうことが。そうなると1日の予定が変わってしまったり、移動の時間が確保できなかったりすることも。それだけキャンピングカーの車内空間が完成されているということだが、もしキャンピングカーでの生活を考えるなら「タイムマネジメントはしっかり」というのが露木さんからのアドバイス。
キャンピングカーの可能性は無限大!
次に有用性の話。キャンピングカーでクルマ旅を楽しんだり、アウトドアのベース基地にしたり、それぞれ思い思いの方法でキャンピングカーライフを楽しんでいるとは思う。これはそれとはちょっと違う、露木さんが旅先で出会ったとあるクルマの話。
旅の最中、とある歯医者さんの駐車場に駐められたVANTECHのZiLを発見。近づいてよく見てみると、車内でペット専用の歯医者さんをやっていた。ダイネットのスペースをベッド展開してフラットなスペースを確保しそこで診察。さらに診療の間、飼い主はダイネットの周囲にあるソファで見守れる。
リヤエントランスで広いコの字型ダイネットを持つZiL。ダイネットの向かい合うソファをベッドに展開しても、サイドのソファには座れ、通路も確保できるレイアウト
これはあくまで一例だが、マルチに使えるダイネットスペースに加え、ZiLのようなモデルであれば、清潔な水を確保できる水回りもあり、電源も確保可能で収納もある。さらに先程も書いたように、プライベートで静かな空間があるキャンピングカーはこういったさまざまなサービスの提供にも使えるのではと感じたそう。ネイルサロンやマッサージ……アイデアは膨らむ。
固定の店舗を持つ場合にも初期投資やランニングコストがかかるが、それを考えてもキャンピングカーのほうが安いことだって多い。そしてなによりそういったサービスを必要とする人がいるところまで、サービスに必要な空間そして装備を持って訪ねることができるのだ。クルマなら当たり前じゃないと思うかもしれないけれど、よく考えると画期的なこと。
キャンピングカーと作るちょっと先のちょっといい未来
キャンピングカー3.0
これは露木さんから出てきたキーワード。「キャンピングカー1.0」はキャンプなどのアウトドアを楽しむ、レジャーのためのクルマとしてのキャンピングカー、そして「キャンピングカー2.0」は旅するためのクルマとしてのキャンピングカー。では、「キャンピングカー3.0」とは……?
それはひと言で言えば「日常」。「キャンピングカー2.0」まで
で示されたキャンピングカーは、非日常を楽しむためのもの。それが日常を豊かにするためのクルマになっていくのが「キャンピングカー3.0」。それは私たちの普段の生活の中に自然にキャンピングカーが存在する世の中。いまはまだ影も形もない(かもしれない)サービスの提供や物品の販売の場、オフィスと同等に仕事ができる空間をキャンピングカーが担うのだ。もちろん私たちが想像できないだけで、他にもいろいろな可能性が考えられる。そして有用性の部分でも話したが、それが移動する。それは私たちの生活も便利にしてくれる上に、何らかの障害があったり、さまざまな要因で、そういった場や空間を必要としているのに、そこへのアクセスが難しい人たちの問題の解決につながるかもしれない。まだまだ掴みどころのない話だけど、なんかちょっといい未来になりそうな気がしてきませんか?
ジャパンキャンピングカーショー2024 VANTECHブースに期待!
露木さんはジャパンキャンピングカーショー2024で、キャンピングカーが自分の日常と繋がるちょっと先の未来を体感できるブースを作りたいと語っている。まだ企画段階らしいが、VANTECHがどんな楽しいブースを出してくるのか楽しみだ。