乗る・積むを考えたら、バンコンの形はこうなった!寝れるのに、8人乗車OK、ハイエースベースの1台
ワークヴォックスが手掛けたハイエースベースのバンコン「トラベローグ」は、「過ごす」「寝る」というキャンピングカーとしての機能に加え、「乗る」「積む」にも特化した1台だった。
乗車と積載性に特化した仕上げ 独自の折りたたみベンチは秀逸
乗車と積載能力を重視したコンセプトで架装。それにはどんな作りが最適なのか。その答えの1つが後部左サイドに備えられたベンチシート。よくあるボックス状の台座に座面と背もたれの設定ではなく、簡単な動きでたためる作りで、脚の出し入れ不要のツーアクションでシートが展開できる。
さらにこだわったのがキッチンで、多くの収納を設けたキャビネット兼用タイプ。タイヤハウスを避けつつ、ほかの空間はすべて収納庫とする設計。プッシュ開閉式の扉と引き戸をうまく使っているが、なかでも特徴的なのがシンク横のスペースで、上開きのフタを開けると裏側にはミラーが備わる。手前に引き出すと、ベンチに座って使うのに最適な位置の化粧台となる。
乗車は新機構を備えたエアレボをセカンドシートに採用。後席とL字ダイネットとなるほか、フラット感の高いベッドにもなる。家具やシート生地色、フロアの色は、明るい色合いの「エレノア」と全体に濃い配色で構成された「セレーノ」がある。
エアレボは薄型シートバックながら、適度なホールド性を持った独特な形状。ベッド時のフラット感の高さも特徴で大人2人がゆったりと快眠。後部は2枚の背もたれを使っているオプションのポップアップルーフによりプラス大人2人の就寝スペースとなる新設計のセンターコンソールはカップホルダーを備えたテーブル天板を差し込んで固定。前後に引き出し収納庫も装備。実用新案申請中裏面にスライド機構が備わっており、手前に出して持ち上げるだけでたためる。脚部分も連動して出し入れされるエアレボはバタフライ仕様なので、2つにたたんでスリムにできる。スライドレール付きで前方にまとめると、これだけ大きな荷室となる。自転車をそのまま載せても、まだまだ余裕があるシンプルな作りのキッチンキャビネット。スライド式化粧台は女性には便利な装備だ