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キャンピングカー専用タイヤ「ミシュランクロスクライメートキャンピング」で半年・5000キロ走ってわかったこと

移動距離が長くスピードレンジの高いヨーロッパ市場で鍛えられ、キャンピングカーの高荷重に耐える「雪も走れる夏タイヤ」として話題のミシュランクロスクライメートキャンピング。四季がハッキリした日本だからこそ、通年履きっ放しにできるこのタイヤはもっとも本領が発揮されるはず。冬シーズン到来前に、愛車のコルドバンクスに履かせて半年・約5000㎞を夏タイヤとして使ってみた印象をオーナーの松下さんに聞いた。

ミシュランクロスクライメートキャンピングは、豪雨の高速走行も問題なし!

装着前、特徴的なVシェイプトレッドパターンに期待を抱いた松下さん。センターからショルダー部に向かって拡大された溝面積が排水性を高めて、ウエット路面で効果を発揮しそうだ。

ミシュランクロスクライメートキャンピング(215/70R15CP)を装着して5000kmを走行

それを実感したのが8月の東北周遊旅。首都圏から三陸沿岸を経由して青森に向かい、東北道で戻ってくる往復約1500㎞のロングドライブ。ちょうど台風の通過とタイミングが重なり、岩手ではひと月の降水量を1日で超えるほどの大雨に見舞われたが、水浸しの路面状況でもV字パターンがしっかりと排水し、ハンドルを取られることなく安心して高速道路を走行できた。トレッドの溝の大きさ&深さによるロードノイズ増大なんてことも感じず(ミシュランアジリスキャンピングとの比較)、乗り心地もよく、ミシュランタイヤの面目躍如といったところか。

ロードノイズと燃費への影響だが、以前履いていたミシュランアジリスキャンピングと比べて大きく変わらないとのこと。足まわりを強化し、アルミホイールとスタビライザーを装着した効果も加わって、凹凸やわだちのある路面でも突き上げが抑えられ、旋回時のロールも少ないという

タイヤの回転方向とローテーション

サイドウォールのヒゲ、スピューが気になると松下さん。コストを削減して機能性を増すことを重視したメーカーの姿勢の現れでもあるが、気になる人は気になるかもしれない

いっぽうで松下さんが気になるポイントとして指摘したのが、タイヤ成形時にできるサイドウォールのヒゲ(スピュー)の多さ。性能に影響するものではないが、タフネスさを訴求するサイドウォールプロテクターを設けるなど、せっかくデザインに凝っているのだから出荷前に取り除いてほしいところだという。さらには、方向性パターンを採用しているのでタイヤローテーションが前輪⇔後輪でしかできないのも、偏摩耗を防ぐ上で気がかりだ、とも。方向性パターンがあるのは雪を走るためなので、致し方ないところか。

ミシュランクロスクライメートキャンピング5000km走行の全輪トレッド比較

右フロント
左フロント
右リア
左リア

タイヤの減り具合を子細にチェックしてみると、前輪の助手席側が若干外減りしている印象。右ハンドル車を国内走行する場合、左の前輪タイヤが少し早く減るのは共通事項ではあるが、ルーフ上にシーカヤック(約30㎏)をやや左に寄せて積載していることも影響しているのだろうか。5000㎞を走行したので、ここでそろそろタイヤローテーションの時期だ。タイヤの寿命を伸ばすため、これは忘れず行いたい。

シーカヤックでの海釣りを楽しむオーナー。キャリアとカヤックで、約30kgだという

とはいえ雪山でスノボを楽しむ松下さんにとって「雪も走れる」クロスクライメートキャンピングへの期待は大きい。なお、オールシーズンタイヤとはいえ、さすがに凍った道は厳しいのでタイヤチェーンとの併用が必須だ。

趣味はシーカヤックを使った千葉、静岡、神奈川方面での海釣りと冬シーズンのスノーボード。愛車の稼働頻度は週1回程度タイヤ空気圧センサーで常時モニタリングしている。半年使ってみて「走る、曲がる、止まる」のダイナミック性能はおおむね満足とのこと。「前泊したり、昼間出てナイターで滑ったりと、雪道を安心して走れると行動範囲が広がりますね」と、冬シーズンへの期待を込めた松下さん

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