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【連載】キャンピングカーで「日本列島RVパークの旅」⑰RVパーク「鳥羽シーサイドホテル」(三重県)

キャンピングカーや車中泊仕様車でどこに泊まれるのかというと、道の駅や有料道路のパーキングを連想しがち……。でもこれらの場所は、休憩のための仮眠はオッケーでも宿泊できる場所ではありません。そこで利用したいのが、RVパーク。キャンピングカーの製造メーカーやディーラーで構成される日本RV協会が設置を進める「快適で安心して車中泊できるスペース」のことで、入浴施設やトイレ、電源設備などが備わります。実際にオートキャンパー WEB編集部が全国各地のRVパークに実際に泊まってその魅力をお伝えします。なお、2024年8月27日現在、日本全国にRVパークは467カ所ほど存在しています。

伊勢・志摩・鳥羽観光に最適の立地

伊勢・志摩・鳥羽エリアといえば、三重県のなかでも1番と言っていいほどの観光地。お伊勢さんで知られる伊勢神宮をはじめ、鳥羽水族館や志摩スペイン村など人気スポットが数多く、伊勢エビに的矢カキなどの地元魚介に加えて伊勢うどんに手こね寿司といった郷土料理など、グルメも豊富。
このエリアは伊勢志摩国立公園に指定されており、リアス式海岸と呼ばれる海と複雑な地形が織りなす大パノラマの眺望は絶景のひとこと。海沿いには小さな入り江や岬が点在するためカキやエビなどの海産物を育てるのに適しており、波が穏やかなということもあってカヤックやカヌーなどのマリンアクティビティにも最適。さらに釣りスポットも多いため、釣り好きにも人気のエリアとなっている。
ここまでのアクセスは三重県中部、東名阪道の関ジャンクションから伊勢・志摩間の亀山、津、松阪、伊勢といった都市を結ぶ伊勢自動車道を利用し、終点が伊勢IC。さらに県道37号や国道42号の一部である伊勢二見鳥羽ライン(無料)の終点である鳥羽ICを経由すれば、関から鳥羽まではわずか1時間程度と思いのほか近い。

伊勢神宮・内宮
〒516-0023 三重県伊勢市宇治館町1
お伊勢さんと親しみを込めて呼ばれる伊勢神宮。正式には「神宮」と言い、 内宮・外宮を始め、125社から成り立っている。参拝も正式には外宮から内宮という順番があるが、今回は内宮のみの参拝となった。宇治橋鳥居を抜けて五十鈴川をまたぐ宇治橋を超え、正宮 皇大神宮へ。ここは皇室の御祖神であり、天照大御神(あまてらすおおみかみ)をお祀りしている

宇治橋から五十鈴川に沿って続くおよそ800mの美しい石畳の通りが「おはらい町」。切妻・妻入り様式の町並みが軒を連ねており、土産物店や飲食店、商家などが建ち並び、多くの参拝客で賑わいを見せている

二見興玉神社
〒519-0602 三重県伊勢市二見町江575
0596-43-2020
伊勢神宮に行く前に立ち寄った「二見興玉神社」。御祭神に猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)を祀り、正面に見える海には夫婦岩があり、縁結びや夫婦円満にご利益があるとも言われている。また、境内には御祭神の使いである二見蛙像がおり、無事にかえるという意味で交通安全にもご利益があるなど、パワースポットとしても人気が高い

横山展望台
〒517-0501 三重県志摩市阿児町鵜方875-20
0599-44-0567
標高140mの高さから、日本有数のリアス海岸の美しさを見ることができる。展望台までは遊歩道が整備されているので歩きやすく、展望テラス以外にも山天空カフェテラス休憩所もありゆったりとした時間が過ごせる。英虞湾に浮かぶ約60の小島と幾重にも折り重なるように突き出た半島を一望できるビュースポット。展望台の無料駐車場までの道が狭いので、大型車は創造の森横山駐車場に駐車したい鳥羽水族館
〒517-8517 三重県鳥羽市鳥羽3-3-6
0599-25-2555
日本で唯一、ジュゴンを飼育展示。 館内はラッコやイロワケイルカをはじめ、伊勢湾に生息するスナメリなど、飼育種類数日本一を誇る約1200種もの海や川の生きものを展示。料金は大人2800円、小中学生1600円、幼児800円志摩スペイン村
〒517-0292 三重県志摩市磯部町坂崎
0599-57-3333
スペインの街並みを再現したテーマパーク。 ジェットコースターをはじめ、多くのアトラクションを用意。 フラメンコショーやパレード、季節ごとのイベントなどもあり、ファミリーやカップルで1日中楽しめる。伊勢志摩の食材を使った本格スペイン料理や地元の郷土料理も味わえる。ワンデイパスポートは大人5700円、中高生4600円、幼児&小学生&シニア(65歳以上)3800円伊勢・志摩・鳥羽の新鮮な魚貝が堪能できる海鮮丼。このエリアには多くの魚介類を扱う食堂やレストランが多いので選ぶのも悩ましい三重県の郷土料理であるカツオを使用した「手こね寿司」と太くて柔らかい麺が特徴の「伊勢うどん」

大型リゾートホテルに併設され、施設も充実

今回紹介するRVパーク鳥羽シーサイドホテルは鳥羽ICより国道42号経由で約15分、高台に位置する大型リゾートホテルに併設されている。ホテルは1971年に開業し、現在では客室数206室・収容人数1095人を誇り、駐車場は普通車200台に大型バス30台分のスペースを用意し、鳥羽市最大級の大型リゾートホテルとして多くの観光客で賑わいを見せている。
パークの開業は2022年10月からで、開業理由はコロナ感染症による利用客の減少が一因だった。特に団体客が減ったことで、大型バススペースに余裕ができたため、その土地を活用してパークを設置。コロナ禍では密にならない旅としてキャンプやキャンピングカー旅の熱も高く、パーク設置後も予約が途切れないほどの人気ぶりだ。
区画数は3区画を用意し、1区画のサイズは長さ9.5×幅4.5mとバスコンやフルコン、切り離したキャンピングトレーラーにも余裕で対応している。

パークの魅力はなんと言ってもホテルに併設されているところ。それも温泉リゾートとしても人気の宿だけあり、館内には3つの趣向の異なる大浴場に加え、貸し切り風呂や足湯があり、さまざまな湯船や鳥羽湾の景色が楽しめる。パーク利用者のほとんどが湯巡りをしているというのもここに来ればうなずける。さらに湯上がり処やラウンジといったくつろげるスペースに加え、三重県のお土産がそろう売店にゲームコーナーなどもあって買い物や遊びも充実しているのもポイント。

風見の湯
内湯と低温サウナのほかに、人気の露天風呂では岩風呂・檜風呂・つぼ風呂など趣の異なる湯船を用意し、鳥羽湾を眺めつつ思い切り開放感が堪能できる。利用時間は14:00~24:00/5:30~10:00

岬の湯
海にもっとも近い位置にあり、露天風呂と内湯を用意。露天風呂のほうは自然にいるかのような心地よさで波の音をBGMにお風呂が楽しめる。湯上がりに涼むのにちょうどいいウッドデッキテラスも備わる。利用時間は14:00~24:00/5:30~9:00汀の湯
内湯のほかにもジャグジーや寝湯、高温サウナなどスパ施設が充実しているのが特徴。日々の疲れをとるのにピッタリ! 通常の日帰り入浴だと大人1人2000円の利用料が、パーク利用者は1150円で風見の湯、岬の湯、汀の湯
の利用が可能。利用時間は12:00~24:00/5:30~10:00貸し切り家族風呂
趣の異なる5つの貸し切り風呂を用意。家族や夫婦など、プライベートな時間を過ごしたい人にお薦め。料金は1回3300円(60分)。利用時間は15:00~23:00鳥羽湾のパノラマビューを楽しみつつ、ホテルこだわりのスイーツが味わえるラウンジ「カーボ」をはじめ、湯上がり処「いっぷく」など、館内にはショッピングや休憩スペースも豊富お土産処にはシーサイドショップ、ギャラリーショップ、ショップレガロといったお店が連なり、ホテルオリジナルの「松阪牛キーマカレー」のほか、伊勢志摩の名産である「伊勢うどん」をはじめとした菓子や加工食品、三重県の工芸品などを販売長期旅で便利なのがコインランドリー。ホテル内にあるランドリーは洗剤不要。乾燥機もあり、お風呂を楽しんでいる間にサクッと洗濯できたパーク近くに屋外トイレ、ホテル内にもトイレがありどちらも24時間利用可能。ホテル内のほうは広さもあり、パウダールームも備わっている

ホテルですごしているかのような快適さ

食事に関してはパーク内では野外調理や焚き火が不可のため車内調理が基本となるが、予約しておけば別料金でホテルの夕食や朝食バイキングも楽しめる。おまけに居酒屋や麺処が館内にあるので困ることはないだろう。周辺にスーパーやコンビニもあるが、高台に位置していることもあって買い出しはクルマでの移動が必須。バイキングでは地元食材をふんだんに使った豊富なメニューから好きなもの選べて味わえるし、移動の手間がないぶんホテル利用をするのもお薦め。
就寝はもちろん愛車となるが、ホテルに滞在しているような楽しさがあるのはここならでは。実際に利用してみて、温泉をはじめとした充実した施設により快適さや利便性はワンランク上の旅となった。少し気になったのは駐車スペースがやや傾斜しているので、レベラーを持参するとより快適に過ごせるだろう。
湯船が豊富で旅の疲れをしっかりとってくれる、伊勢・志摩・鳥羽エリアの観光拠点に便利で快適なリゾートホテルに併設されるパーク。区画は3つしかないので、利用の際は早めに予約しておくことを忘れずに。

朝食バイキングは豊富な食材と和洋食を中心に提供。朝夕とも料理はもちろん、スイーツやドリンクも充実。料金は1人2200円夕食バイキングは和洋中と約50種類の料理が並びどれを食べようか悩ましいほど。オープンキッチンでは、鉄板焼や揚げ物なでが目の前で調理され、ご当地料理が味わえる「鳥羽台所」コーナーでは「答志島」「神島」「菅島」「坂手島」の4つの離島の季節料理が並ぶ。料金は1人8000円

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