後付け可能でお家同様の涼しさを!夏の車中泊の必須装備・車載用クーラー10選
暑い!そして暑い時期が長い!とキャンピングカーや車中泊には厳しい季節が続く。いますぐ愛車を冷やしたい!というあなたに、様々なクルマにつけられる車載専用クーラーとポータブルクーラーをご紹介。この記事は第2弾として後付可能な車載クーラーを10種紹介。
広めの空間でも冷やせるのが強みの車載クーラー
車載クーラーはポータブルクーラーとは違い、取付け工事が必要となる分お値段も張るし大掛かりにはなるが、なんといってもしっかりがっつり冷えるのが最大の強み。昔は車体の大きな輸入車や本格キャンピングカーにしか取り付けられなかったが小型化が進み、小型なキャンピングカーや車中泊車にも装着できるように。特にクルマのメインバッテリーやサブバッテリーに流れるDC12Vで動かせるモデルは、AC100Vで動く家庭用エアコンと違い、間にインバーターがいらないため電源効率も良く、キャンピングカーとの相性バッチリ!
必要は発明の母というだけあって、後付ではないものでも、汎用できる車載クーラーが各社から続々生まれている(写真はフロット・モビールのキャンクール)
なお製品の取り付けは個人では不可なものがほとんどなので、施工可能なショップへの相談が基本となる。関東圏ならロッキー2、関西ならキャンパーアシストのような経験豊富なショップをオススメしたい。
小型なタイプから大型モーターホーム・トラック用まで、車載クーラー10選
室外機の選択肢が多く、様々なクルマに取付可能なDC12Vクーラー
クールスターはホワイトハウスから発売されているDC12Vクーラーで、多様なオプションによる取り付けやすさからx様々なメーカーのキャンピングカーに採用されている。本体はわずか6kg、奥行き16cmという小型さで、室外機もクルマの天井やフロア下、はたまた本体の後ろに背負わせるなど様々な手段が選べるのが人気の理由だ。
冷房能力は2.2kW。家屋で言えば6畳用相当の能力があり、ハイエースクラスのサイズはもちろん、トラックベースの本格キャンピングカーでも十分に冷やせるレベル。
クールスターのルーフに取り付けるタイプの室外機ハイエースのハイルーフに取り付けた室外機ハイエース用のフロア下に取り付けた室外機。車種専用の取り付け金具も用意されているクールスターの本体とリモコン。リモコンではメインスイッチ、ハイパワーの切り替え、温度と風量の調整が可能。本体の液晶モニター部分でも同様の操作ができるのも便利
クールスター
■価格:オープン
■サイズ:室内機680×165×290mm/ 室外機690×445×265mm
■重量:室内機約6kg/室外機19.5kg
■冷房能力:2.2kW
■問い合わせ:ホワイトハウス 0561-37-5336
室外機パーツを分離させて省スペースに!コンパクトカーにもつけやすいDC12Vクーラー
12VコンパクトStyleクーラーはこの春発売されたばかりの新型クーラー。3タイプの室内機と2種類の室外機があり、組み合わせて選べる。室内機はいずれもコンパクトで、最も薄型の680なら奥行き28cm、高さわずか15cm!軽自動車などの狭い室内空間にも無理なく装着できる。
左から530、630、680。本体幅の数値がそのままモデル名になっていてわかりやすい
そしてポイントは室外機の構造。一般的にクーラーの室外機は排熱ファンとコンプレッサーが一体になっているものが多いのだが、12VコンパクトStyleクーラーは最初からこの2つを分離し取り付け場の自由度を大きく上げたのだ。冷房能力によってStyle1とstyle2の2種がある。
車体のフレームを挟んで奥側にコンプレッサーを、手前側に排熱ファンを設置している。このスペース活用の容易さで、軽キャンパーやコンパクトキャンパーにもオススメできる室外機Style1。冷房能力は2.0~2.2kW。サイズはコンプレッサーが幅249×奥行210×高さ156mm、排熱ファンが幅520×奥行140×高さ340mm 室外機Style2。冷房能力は2.2~2.4kW。サイズはコンプレッサーが幅280×奥行270×高さ175mm、排熱ファンが幅520×奥行140×高さ340mm
12VコンパクトStyleクーラー
■価格:16万5000円~
■室内機サイズ:530×172×225mm(530)/ 630×190×330mm (630)/ 680×280×150mm (680)
■冷房能力:2.0kW~2.2kW(Style1)/ 2.2~2.4kW (Style2)
■問い合わせ:RVランド 0297-27-6767
室内機奥行16cm・室外機奥行14cmと超小型なDC12Vクーラー
ワンクールも多数のキャンピングカーに採用されているおなじみのクーラーだ。冷房能力は1800Wで、ミニバンクラスのキャンピングカーや車中泊車なら問題なく冷やせる。室外機は薄型で、車体下や本体の背面、屋根など取り付け位置に自由度がある。
室外機をタウンエースバンのフロア下に設置した例。スリムな構造なので後部からはほぼ見えず、のぞき込んでやっと存在がわかるレベル
本体と室外機をつなぐ冷媒ホースはオプションで5m長さも選択できるので、トラックベースの本格キャンピングカーやにも取り付け可能。ハイエースには専用の取り付けキットが用意されている。
ワンクール21にはリモコンも付属し、1°Cずつの温度調整と3段階の風量調整が行える。本体にある4つの送風口はそれぞれ手動で開閉したり風向きを調整できて、たとえば室内を急速に冷やしたいなら送風口を2つだけ開けて風量をアップさせるということも
ワンクール21
■価格:21万7800円
■サイズ:室内機460×320×160mm/ 室外機440×640×140mm
■重量: 室内機8.8kg/室外機17.9kg
■冷房能力:1800W
■消費電力:600W
■問い合わせ:stage21 042-763-0061
ダイキンのルームエアコンを車載用に組み替えなおしたAC100Vタイプ
イーコンフォート2.2kWは一般的なルームエアコンの室外機をルーフに乗せられるようにセットアップしなおした製品。メリットはもとがダイキンのルームエアコンなので耐久性も省エネ性能も高いこと。電源はAC100V使用なのでDC12Vよりロスはあるが、それでも消費電力470Wという効率のよさは特筆もの。もちろん暖房や除湿などの機能も使える。
イーコンフォート2.2kW
■価格:38万5000円
■サイズ:室内機770×233×285mm/ 室外機1060×530×300mm
■重量: 室内機8kg/室外機25kg
■消費電力:470W
■問い合わせ:キャンピングワークス 042-479-1338
DC24VをAC220に変換、トラック用パーキングクーラー
クールスプリット20EVOはトラック用のパーキングクーラーだ。室外機はルーフトップタイプと背面タイプがある。トラック用なので電源はDC24V、それを室外機に内蔵したインバーターでAC220Vに変換して使う。冷房能力は830W〜2000W。家庭用の6畳用が2.2kWだから、小型の家庭用エアコン並みと言える。低電圧保護機能もついている。
クールスプリット20EVO(室外機トップタイプ)
■価格:オープン
■サイズ:室内機650×280×170mm/ 室外機675×250×500mm
■重量: 室内機6kg/室外機23.5kg
■冷房能力:830〜2000W
■消費電力:140〜820W
■問い合わせ:ベバスト サーモアンドコンフォート ジャパン 045-474-1761
ヒートポンプ採用の大容量ルーフエアコン
下部のカーブしている薄いホワイトの部分が本体、上部のルーフボックスのような部分が室外機となり、両者が一体化している構造
トルマのアヴェンタ コンフォート ルーフエアコンはルーフに乗せるタイプの室外機・室内機の一体型エアコンで、家具の干渉を受けずに取り付けできるのが魅力。ルーフの開口部には380×350mmが必要だが、調光機能つきの間接照明も内蔵しているので、室内のアクセントにも。2400Wの冷房能力もさることながら、1700Wの暖房能力もあわせ持っている。ヒートポンプ式を採用しているので速暖性が高い。
アヴェンタ コンフォート ルーフエアコン
■価格:32万2960円
■サイズ:室内機670×523×46mm/ 室外機1008×660×248mm
■重量:33kg
■冷房能力:2400W
■消費電力:4.2A
■問い合わせ:LAC RVセンター 070-1872-5206
RVエアコン界の老舗、コールマン・マッハの薄型タイプ
1967年に北米で登場して以来の長い歴史を持つコールマン・マッハのMACH8は、ルーフに乗せるタイプの室内機・室外機一体型。ルーフからの張り出しが約21cmと比較的薄型で燃費や空力に良好なのと、開口部に必要な穴が36cm×36cmと、ベンチレーターからの交換がしやすいサイズなのが特徴。冷房能力は9200BTU/h、換算すると2700Wと強力で、電源はAC115Vの60Hzを使用する。このシリーズは耐久性も高いのがウリ。
MACH8
■価格:40万3920円
■サイズ:室内機505.4×510.5×55.9mm/ 室外機721.4×1043.9×209.6mm
■重量:39.5kg
■冷房能力:9200BTU/h
■消費電力:1275W(外気温35℃の場合)
■問い合わせ:キャンピングカーパーツセンター 04-2936-6476
ルーフ上張り出し13cmの超薄型!トラック用の24Vクーラー
イタリアのVitrifrigoは冷蔵分野の大手総合メーカーで、冷蔵庫やワインセラーなどのほか、トラック用のエアコンも製造している。このStratos6000 24VはDV24Vで作動し、最新のコンプレッサーテクノロジーで1758Wの冷房能力を誇る。高温下でのテストや車両用としての耐振動テストもクリアしており、6段階のファンスピード、最大/パフォーマンス/エコの3モードの運転が選べる。14時間以上の長時間運転も可能。室内機と室外機の一体型で、室外機のルーフの張り出しはわすが135mmと超薄タイプ。取り付けも30度までの傾斜に対応しているので柔軟性が高い。
Stratos6000 24V
■価格:80万6000円
■サイズ:913×659×288mm
■重量:22.5kg
■冷房能力:1758W
■問い合わせ:ニュージャパンヨット 0548-54-0221
環境問題に配慮した冷媒を使用しヒートポンプ式を採用の最新世代
RVもエコの時代で、エバスペヒャーが2023年8月に発表したブリーゾニックパフォーマンスプラスHPは、環境へのダメージが少ないR32という冷媒を使用している。またヒートポンプ式を採用してco2排出量も削減。3500モデルは冷房能力3.6kW、暖房能力3.5kWと強力ながらルーフ上の張り出しは25cmに収まり、キャンピングカーに最適。2024年量産開始の最新型だが、世界の最先端はここまで来ているのかと感慨深い。
Breezonic Performance Plus HP
■価格:オープン
■サイズ:1051×698×250mm
■冷房能力:3.6kW
■問い合わせ:エバスペヒャー ミクニ クライメット コントロール システムズ 0570-083-392
強力クーラーを装備する前に。効率よく車内を冷やすために心がけたいこと
ここまで紹介してきたクーラー・エアコンたちがあれば空間を強力に冷やしてくれる。しかし車内というのは一般家屋と比べて恐ろしく車内の温度があがってしまうので、力任せにエアコンをぶん回すだけではなく、あらかじめ車内温度が上がりすぎないように工夫しておくことをおすすめしたい。
ウインドウ取付可能!強制換気・吸気ファン
フィアマのターボキットはベンチレーターファンのないルーフベントや採光窓、ウインドウに取り付けて、強制換気や吸気をするためのファンだ。DC12Vで動くので電源の確保が簡単だし、ミニバンなどでも使いやすい。ファンの直径は24cmと大きく、送風量もしっかりしている。乾電池8本で動くレベルの消費電力の少なさも魅力だ。
FIAMMA ターボキット
■価格:2万1120円
■サイズ:360〜480×310×100mm
■重量:1.3kg
■問い合わせ:ロータスRVパーツセンター 048-481-0303
10枚羽根の大型ファンが強力吸排気する本格ルーフベント
マックスファンスタンダードは14インチ(約356mm)角のルーフの開口部に取り付けできる。10枚羽根の大型ファンが繰り出す給排気効率は絶大で、エアコンを作動させる前に室内の空気を一気に入れ替えられる。ベントカバーが2本のアームで支えられており、強風時や走行時のガタつきも少ない。
MAXX AIR マックスファンスタンダード
■価格:4万5760円
■サイズ:356×356mm
■問い合わせ:キャンピングカーパーツセンター 04-2936-6476