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ジムニーシエラで引けるほどコンパクトなのに室内が広い!欧州伝統ブランドのキャンピングトレーラー

欧州で半世紀近い歴史を持つ伝統モデル「エリバ ツーリング」シリーズ。そのシリーズ最小モデルは歴史と伝統を感じさせつつも、装備は最先端にリファインされている。

歴史と伝統のハイマー傘下、エリバツーリングシリーズ

ハイマーといえばキャンピングカーの世界では超有名、欧州最高峰ブランドとして知られている。フラッグシップである「ハイマー」を筆頭に、ハイマー・アーウィングループは20を超えるキャンピングカーブランドを擁する巨大企業であり、デスレフやバーストナー、ニースマン+ビショフ、エトルスコなど、日本国内に展開されている輸入キャンピングカーブランドも実はハイマーグループのブランド。

そのなかでもエリバ ツーリングは1957年に創業者アーウィン・ハイマーが製作し、ハイマーの歴史の幕開けとなった「Ur-Troll」の流れを組んでおり、実に半世紀以上の歴史を持つクラシックなブランドラインなのだ。

エリバ ツーリング310のリアから見た外観。丸目のテールランプやツートーンのカラーリングが、クラシックな雰囲気を今も伝えている

本国では、サイズやレイアウト違いで11タイプがラインナップされている。そのうち5タイプが日本に輸入されており、310が最も小さいモデルとなる。どれくらい小さいかというと、オーナーによってはジムニーシエラで引っ張る人もいるくらい。車重は800kgと、けん引免許は必要だがかなり軽い方なので小型なクルマでも引っ張れる。車幅も2000mmと、大きめSUVくらいのサイズ感なので、トレーラー初心者でも運転のハードルはかなり低い。

エリバツーリング310をジムニーシエラで引くオーナー(オートキャンパー2024年7月号より)

310は就寝人数は3人の設定で、価格はオプション設定次第だが、600万円台が想定ラインだ。

伝統装備のポップアップルーフで室内高1950mm!外見からは想像がつかない広さ

そんなコンパクトなエリバ ツーリング310だが、入ってみると室内はおどろくほど広い。大きく取られた窓による開放感も理由だが、何より室内の天井をかさ上げするポップアップルーフの影響が大きい。

ポップアップルーフを開くにはロックを外して天井を持ち上げるだけ。防水仕様なので雨の日でも使えるし、晴れた日はファスナーを開ければ換気もできる。

室内全体のレイアウトを見てみると、まず車両右側にエントランスがあり、キッチンやワードローブといった重い装備を車両中央に設置し、車両の前後にそれぞれテーブルスペースを備えた2ダイネットと呼ばれるタイプのレイアウトを採用している。

エリバ ツーリング310の車内レイアウト。前後それぞれにテーブルスペースがある

まずフロント部分は左右それぞれに1人が座れて、2人で対面できるサイズ。

このように単座のシートが向かい合って設置されている

そしてリアには2人ずつ座れるスペース。3面が窓なのでとても開放感がある。

手前右側はキッチンのコンロだが、ダイネット側にはねが飛ばないよう、きちんとカバーがついてる

ベッドに展開するのも簡単で、外したテーブルを台座にしつつ、背もたれにしていたマットをすき間にはめるだけ。後ろのベッドでは2人、前のベッドでは1人が寝られて、合計3人の就寝設定という計算だ。

この2ダイネットのレイアウトが真価を発揮するのは使用人数が2人までのときだ。リアをベッドのままにしておいて、フロントの2名用テーブルスペースを日中すごす側として使えば、展開不要で終日すごせるというわけ。小さいボディながらも、考えられた機能的なレイアウトだ。

クラシックな見た目だけど装備は現代的

レトロモダンを全面に押し出したエクステリアだけでなく、室内も木材をうまく使ってクラシックな雰囲気を演出しているエリバ ツーリング310だが、装備は最先端。たとえばこのコーナーに吊り下げられた照明。シャンデリアのようで雰囲気のある見た目だが、実はバッテリー式になっていて、室内の別な場所や屋外に持ち出せるのだ。

ランタンは取り外してテーブルなどに置く場合は、上下を返して自立させることができる。

もちろんキッチンまわりや電装系装備も現代的で、現代日本のキャンピングカーシーンでは必須装備とも言えるDC12Vクーラーも、質感を損なわないモデルをチョイスして搭載可能だ。

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