キャンピングカーでエアコンや電子レンジを使いたいなら必須?リチウムイオンバッテリーについて
クーラーや電子レンジなどキャンピングカー設備の充実とともに、電源システムの強化が求められ、リチウムイオンバッテリーが注目されている。多種多様なキャンピングカーを開発するダイレクトカーズはリチウムイオンバッテリーを積極的に採用してきたが、今回、ハイエースバンコン「ウィニー」に取り付けたのはオンリースタイルのバッテリー。ウィニーを通して、キャンピングカーの車載用リチウムイオンバッテリー最前線をお届け。
「電化製品を複数使ってもパワフルに長時間使い続けることができます」
ウィニーに搭載されたリチウムイオンバッテリーで稼働する電子レンジ
ダイレクトカーズでは、新型ウィニーにオンリースタイルのバッテリーを採用した。「初めての搭載ですが、オンリースタイルのリチウムイオンバッテリ一は特に性能がよく、電化製品を複数使ってもパワフルに長時間使い続けることができます。容量低減もなく、必要な電力を必要なときに十分取り出すことができるのも魅力の1つです」という。
ウィニーのシート下に収まるリチウムイオンバッテリー。2500Wh/200ahサイズで18万400円
このリチウムイオンバッテリーを長年扱ってきたのがオンリースタイル。その経験により、数々のデータを蓄積してきたバックボーンのある会社だ。求められるスペック、システム構成など、ユーザーに合わせた提案も可能となった。そして、安全性を追求し続け、つねに商品が進化しているのも特徴である。
大容量化しつつも車載のための安全性は確保
オンリースタイルの現行型リチウムイオンバッテリーには、オリジナルBMSシステムやバッテリーセーバーを内蔵している。
BMS(バッテリーマネジメントシステム)とは過充電や過放電などセルの異常を監視し、状態を最適化するもの。異常が起こったときには充放電を遮断するが、その際に確実に電気を遮断できるよう、電気式ではなく、機械式リレーを採用したのは、技術者のこだわりだ。品質管理も徹底しており、輸入されたバッテリーのセルをチェックしながら、国内自社工場で組み上げ作業を行なっている。
だからこそ、バッテリーセーバーなど、オプション装置を後で設置することも可能に。
この数々の取り組みによって生まれたのが、新型リチウムイオンバッテリー。豊富なラインナップで、バンコンから輸入車キャンピングカーなどにも、正式に採用され始めている。
専用バッテリーモニターが用意されている。最大300Aのシャン卜抵抗式電流測定を採用することで、大容量のバッテリーシステムでも、正確にバッテリーの状態を確認することができる。ケーブルを接続して、バッテリー内リレーと連動させ、過電流を感知すると、バッテリーの放電を停止する機能も搭載するバッテリーモニターは残量、電圧、電流、使用電力の表示ができる。形状はパネルマウントとケースマウントの2種類がある