いよいよ日本へ。ヨーロッパで注目のキャンピングカーブランド「エトルスコ」の3モデル詳細解説
トイファクトリーによる輸入キャンピングカーディーラー「ユーロトイ」。そのユーロトイが扱うブランドの一つである「エトルスコ」の3つのモデルが、ジャパンキャンピングカーショー2024に向けていよいよ日本にやってきた。日本はもとよりアジア初上陸のモデルを、クルマの紹介そしてテストユーザーとなったトイファクトリー米川さんへのインタビューで深堀りしていく。
ヨーロッパ三大RV(レクレーショナル・ビークル)グループであるハイマーグループに属する「エトルスコ」。ハイマーグループの中では新しいブランドで、若いメンバーを中心にモデルを創り上げていっている。デザインやインテリアはイタリアの風を感じるおしゃれさや若い感覚を活かしつつ、各パーツは実績のあるハイマーグループの他のモデルと同じものを使用。ハイマーグループで今最も注目され、そして今後の成長が期待されているブランドなのだ。今回はそんなエトルスコのバンコン、そしてキャブコンの計3モデルを紹介していく。
CV600DB、CV600BB
ジャパンキャンピングカーショー2023で日本でも話題となったフィアットデュカトがベースのバンコン。フロントシートを回転し、セカンドシートと向かい合わせにする広いダイネット、クルマの中ほどにはマルチルームとキッチン、そして後方に常設ベッドを備える。マルチルームにはトイレとシャワーを備える。
この2モデル、フィアットデュカトの中でも長い方、全長約6mのベース車を使っているので、高い室内高と相まって、バンコンとは思えない広々空間が広がる。
なおDBの方はベッドがダブルベッド。BBは2段ベッドだ。DBのベッド下は広い収納になっており、タイダウンフックも備えられている。
また、いずれもポップアップルーフがある仕様とない仕様があり、ポップアップルーフがある場合は、+3名が寝られる屋根裏スペースが生まれ、DBは最大5名、BBは最大7名が就寝できるようになる。ファミリーユースやグループユースにもおすすめだ。
インテリアはシンプルながら、優しい白を基調にして、温かみのある雰囲気。なので小物やラグをコーディネートすれば、オーナーの好みの1台になる懐の深さも。それでも各所に表情のある収納やワンポイントがあり、イタリアらしい遊び心とおしゃれさも感じる。
T6900
こちらもベースはフィアットデュカト。そこにシェルを架装したキャブコンだ。そのままでも充分広いデュカトだが、キャブコンとなるとさらに広い室内空間となる。レイアウトは前方にダイネット、そして後ろに向かってL型キッチン、マルチルーム、ベッドと続く。後方のベッドはツインベッドとしても使えるが、付属のマットで間を埋めればキングサイズのベッドになる。ベッドのヘッドボードにもエトルスコのマークがデザインされており、その雰囲気はスタイリッシュなシティホテルの1室のよう。
ベッド下は収納となっており、小さいながら棚やバーも設置されている。また、前方のダイネット上には電動昇降式ベッドがあり、こちらでも寝ることができる。キッチンには3口コンロ、シンクが配置され、ヨーロッパモデルらしくビルトインオーブンも。シンク下の収納扉の内側にゴミ箱が備えられているのもポイントだ。また冷蔵庫も大型で冷凍室が仕切られている使いやすいタイプ。
そして注目したいのが、マルチルームの構造。シャワーカーテンがない代わりに、洗面台が可動式。シャワー室として使用する場合は洗面台の部分の壁を本を開くように動かすと、洗面台の裏側に取り付けられたシャワーが出現し、そのまま防水壁になるという仕様。これはぜひ実物で確かめてみてほしい。
価格はCV600DB、CV600BBが1200万円〜1300万円、T6900が1400万円〜1500万円になる予定とのこと。
創業前、現在の工場予定地だった場所から遺跡が出土したことが名前の由来というロマンチックなエトルスコ。いよいよ日本にやってきたそのクルマをジャパン・キャンピングカーショー2024会場でしっかり確かめたい