6人乗車5人就寝エアコン標準装備、トイレルーム付きで家族も安心なキャンピングカー
年の瀬も押し迫る2023年、オートキャンパーwebでは今年出た注目モデルを日替わりで紹介中。東和モータース販売とナッツRVが共同開発したキャブコン「ジープニー」と「モビー」。レイアウトやラインナップ構成を共通化することで効率化をはかり、キャブコン1000万円〜が当たり前の時代に、800万円を切る衝撃価格で登場した。トイレが置けるマルチルームつきのモビーR2Bを紹介する。
価格・装備・ボディサイズすべてが「ちょうどいい」キャンピングカー
生産コストや販売後のメンテナンスなど、もの作りにおける協業のメリットは大きい。キャンピングカーの業界でそれを活用しているのが東和モータースとナッツRVだ。最近ではデュカトベースのスペランツァとフォルトナで、両社の知見を反映した共同開発車を提案するなど、積極的に行っている。
ここで紹介する「モビー」も、そんなナッツRVとの共同開発車だ。ナッツRVでは「ジープニー」の名前でリリースされている。
キャンピングカーの新車販売価格が上昇を続け、カムロードキャブコンなら1000万円オーバーが当たり前となったこの時代に、モビーとジープニーは798万円〜という価格で発表され、大きな話題となった。
レイアウトは2タイプ。対面のダイネットは共通で、リアがダブルベッドなのが、上でも紹介しているジープニータイプXと、モビーのRWB。そしてリアが2段ベッドなのが、ジープニータイプWと、ここで紹介するモビーR2Bだ。
ちなみに東和モータース販売は、上位モデルの「ヴォーン」も「R2B」と「RWB」という区分けなのだが「R(リアが)2B(2段ベッド)」「R(リアが)WB(ダブルベッド)」とわかりやすくて良い。
いずれも使いやすい王道のレイアウト。就寝スペースとくつろぎスペースを分けて使えるので、それぞれのペースで過ごすことができる。
キッチンはダイネットから近いところにあり、価格はおさえたが電子レンジも冷蔵庫も標準装備している。深めのシンクに取り付けられたシャワーヘッドは、キッチン前の窓から引き出して車外で使うことも出来る位置だ。
キッチンの向かい側、ダイネットとベッドの間にマルチルームが取り付けられている。これはRWBにはないR2Bだけの装備で、完全防水なのでオプションでシャワーを取り付けてもいいし、トイレを付けておけば小さい子がいるファミリーでも安心だろう。
そして、2段ベッド。サイズは上下とも1800×800mmで、窓もあり圧迫感はない。いざとなればマットを取りはずして荷室として使うことも出来る。
下の写真が2段ベッドを外から見たところ。右側はマルチルームにつながるバゲッジドアだ。2段ベッド部分もマルチルーム部分も、用途によっては大きな収納として使えるように設計されている。
下部に見える横長の扉も外部収納庫で、こちらは防水仕様になっている。汚れ物や濡れ物を入れるのに便利そうだ。
モビーは取り回しを考えて従来のカムロードキャブコンより小型化されており、全高も2.8mに抑えられている。しかし曲面形状をうまく使うことで、バンクベッドは十分な頭上高を確保した。
試しに伸長168cmの筆者がゴロゴロしてみたが、横幅・奥行きともに余裕たっぷり。リアの2段ベッドとこのバンクベッドを使えば、4人までならベッドの展開なしに眠れる設計だ。
また、写真の手前にルームエアコンが見えているが、これは標準装備。現代の必須装備として、値段は下げてもこの装備は削らなかった。
ダイネットもベッドに変身できる。テーブルを下げて、そこに背もたれを置くだけという簡単さ。ベッドが3カ所もあるので、ファミリーそれぞれがきっと自分の気に入る寝場所を見つけられるはずだ。
価格やレイアウトだけではなく、2×5mの駐車場枠におさまる小型ボディサイズなど、初心者にも優しいつくりが多数詰め込まれたモビーR2B。ハイエースのバンコンなどからのステップアップにもオススメだ。
ナッツRVのジープニーとはデカールやテールランプで差別化が図られているバンクベッドとダイネットベッド、リアの2段ベッドで最大5人就寝可能